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カルロ・ギンズブルグ「裁判官と歴史家」

[歴史家] ブログ村キーワード

カルロ・ギンズブルグ「裁判官と歴史家」。ちくま学芸文庫から出版されてビックリしたのが本書。
ミクロストリアの創始者である著名な歴史家が、友人の冤罪を晴らすために裁判記録を地震の方法論に従って読み解き、現実の事件に光を当てようとする。

現実の冤罪を扱ったものなので軽々しくは言えないが、ギンズブルグの方法論が探偵のような手法なのだとつくづく実感した。

もっと注目されていい本。



以下目次。

窓から舞い落ちた死体―十六年後の告発
裁判官と歴史家
予審判事ロンバルディの報告
裁判長ミナーレの追及
殺害指示
歴史学的実験としての裁判
謎の十七日間
憲兵たちの証言
闇に包まれた夜の面談
ヴィンチェンツィ司祭の証言〔ほか〕

EU経済の進展と企業・経営

[EU] ブログ村キーワード

EUを理解するために格好の書籍ですね。
個人的にはヨーロッパのコーポレートガバナンスについて知ることができたのが良かったですね。
バブル崩壊後の日本では大量の法改正の末に会社法が独立するなど、コーポレート・ガバナンスを巡って紆余曲折を重ねてきた歴史があります。
その中でアメリカの制度をよく研究し、大量に法制度として取り入れてきたわけですが、EUのそれはアメリカとはまた違った視点から制度設計されており、興味深いです。


シリーズ激動期のEU刊行にあたって[吉井昌彦]
はしがき

第1部 EUの政策と産業

第1章 EUにおける人的資本強化策[久保広正]
 1.はじめに
 2.「欧州2020」の概略
 3.ボローニア・プロセス
 4.コペンハーゲン・プロセス
 5.おわりに

第2章 ユーロ危機――教訓と解決策[フランシス・ローリンソン]
 1.はじめに
 2.危機の起源
 3.管理機構の執行における厳正さの欠如,協定の改訂
 4.危機の始まりと実施された対策
 5.おわりに

第3章 EUにおける労使関係――VWの事例[ホルガー・ブングシェ 岡本丈彦訳]
 1.はじめに
 2.EUにおける労使関係:VWの事例について
 3.VWにおける労使関係:ヨーロッパの共同決定への道
 4.おわりに:VWモデルの将来性――EUの見本たりえるか?

第4章 フォルクスワーゲンの「社会的」ブランド戦略――ランボルギーニとのモジュール型経営(MQB戦略)を中心に[清水一之]
 1.はじめに:本章の問題意識
 2.理論的背景
 3.VWの戦略
 4.おわりに

第5章 EUにおける再生可能エネルギー政策と「ポーランド問題」[市川顕]
 1.はじめに
 2.EU再生可能エネルギー促進指令とその成立過程
 3.ポーランドにおける再生可能エネルギー政策
 4.2020年までのポーランドにおける再生可能エネルギー
 5.エネルギー・ロードマップ2050をめぐるポーランドの抵抗
 6.おわりに

第2部 コーポレート・ガバナンスと経営理論

第6章 ヨーロッパ型企業モデルとコーポレート・ガバナンス[海道ノブチカ]
 1.はじめに
 2.ドイツのコーポレート・ガバナンス・システムの特徴
 3.取締役会
 4.監査役会
 5.ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コーデクス
 6.おわりに

第7章 ドイツのコーポレート・ガバナンスと共同決定[風間信隆]
 1.問題の所在
 2.ドイツ型コーポレート・ガバナンスと共同決定
 3.民間大企業における共同決定とコーポレート・ガバナンス
 4.「企業の利益」と労働者代表の利益
 5.おわりに:金融・経済危機と共同決定の現代的意義

第8章 ドイツのコーポレート・ガバナンスと資本市場[松田健]
 1.はじめに
 2.ドイツの企業統治モデルの特徴
 3.グローバル化と市場志向的企業統治概念の台頭
 4.金融危機とドイツの企業統治:経営者報酬のあり方をめぐって
 5.おわりに

第9章 ドイツにおける経営学理論の動向[梶脇裕二]
 1.はじめに
 2.ドイツ語圏経営学会の最近の動向
 3.実践性への挑戦
 4.理論と実践の真の融合を目指して:むすびにかえて

『根源悪の系譜 カントからアーレントまで』バーンスタイン

[バーンスタイン] ブログ村キーワード

リチャード・J.バーンスタインの著作は色々と翻訳されていて、日本でもすっかりお馴染み感がある。

ただ個人的には『根源悪の系譜』というこの著作、かなり興味深い。テーマ的にはあまり詳しくないので類書がどの程度出ているのか知らないが、悪を検討する中で倫理の根源に遡っていくというアプローチは面白いな、と。

本書をきっかけに、倫理的問題を考えるために悪の問題についてまじめに考えてみるべきかなあ。



緒論

第一部 悪、意志、自由

 第一章 根源悪──自分自身と戦うカント
  悪しき格率
  根源悪
  悪魔的な悪
  無制約的な道徳的責任

 第二章 ヘーゲル──〈精神〉の治癒?
  有限者と無限者
  悪と有限性
  アダムの堕罪
  悪の必然性と正当化?
  ヘーゲル対ヘーゲル

 第三章 シェリング──悪の形而上学
  実在的な悪
  根拠と実存
  我意と闇の原理
  悪の道徳心理学

 間奏曲

第二部 悪の道徳心理学

 第四章 ニーチェ──善悪の彼岸
  「よいとわるい」対「善と悪」
  弁証法的アイロニスト
  悪とルサンチマン
  善悪の彼岸
  悪についてニーチェから学ぶもの

 第五章 フロイト──根絶不可能な悪と両価性
  一群の兄弟たちが経験する両価性
  欲動論
  ニーチェとフロイト
  悪に対する責任

第三部 アウシュヴィッツ以後
 プロローグ

 第六章 レヴィナス──悪と弁神論の誘惑
  弁神論の終焉
  悪の現象学
  無限の責任

 第七章 ヨーナス──新しい責任の倫理
  ニヒリズムに対する応答
  悪とわれわれの黙示録的状況
  ヨーナスの神話を「脱神話化する」
  ヨーナスとレヴィナス

 第八章 アーレント──根源悪と悪の陳腐さ
  余計さ、自発性、複数性
  悪の意図と動機?
  アイヒマン──人間的な、あまりに人間的な

結論

なめらかな社会とその敵

[社会科学者] ブログ村キーワード

勁草書房のサイトを見ていたら『なめらかな社会とその敵』の刊行記念トークが開催されていた。社会科学分野に関わるものとして、ちょっと興味がある。

個人的に、社会の生態学的進化というものがどんなものなのか気になるし。

ただ中沢新一は学者として評価できないと思っているので、彼が推薦していることがむしろマイナスかも。

シュミットについての言及はめちゃくちゃ気になる。

以下目次。

はじめに

第I部 なめらかな社会

第1章 生命から社会へ
 1.1 複雑なまま生きる
 1.2 膜と核
 1.3 私的所有の生物学的起源
 1.4 オートポイエーシス:生命システムと環境
 1.5 人工物としての社会制度
 1.6 責任なき社会,自由意志なき社会

第2章 なめらかな社会
 2.1 権力者と組織
 2.2 ソーシャルネットワーク
 2.3 網,膜,核
 2.4 ステップ,フラット,なめらか
 2.5 なめらかな社会

第II部 伝播投資貨幣 PICSY

第3章 価値が伝播する貨幣
 3.1 貨幣の共通性と多様性
 3.2 PICSY:フローベースの代替通貨
 3.3 PICSYは実際に利用可能か

第4章 PICSYのモデル
 4.1 一般的な評価システムとしての静的モデル
 4.2 貨幣システムとしての動的モデル(自己評価法)
 4.3 カンパニーとその仮想性
 4.4 中央銀行法
 4.5 仮想中央銀行法
 4.6 3つの方法の比較
 4.7 まとめ

第5章 PICSY,その可能性と射程
 5.1 PICSYは何をもたらすか
 5.2 PICSYの実現
 5.3 実現への批判とそれへの反論
 5.4 応用
 5.5 なめらかな社会としてのPICSY

第III部 分人民主主義 Divicracy

第6章 個人民主主義から分人民主主義へ
 6.1 ネットは民主主義を再発明できるか?
 6.2 近代民主主義が抱える問題とその突破

第7章 伝播委任投票システム
 7.1 伝播委任投票システムの実現
 7.2 課題
 7.3 分人民主主義の意義
 7.4 なめらかな社会としての分人民主主義

第IV部 自然知性

第8章 計算と知性
 8.1 万能機械主義の時代:1936年~
 8.2 身体環境主義の時代:1968年~
 8.3 ネットワーク主義の時代:1995年~
 8.4 社会知性:コンピュータとしての社会

第9章 パラレルワールドを生きること
 9.1 メディアとは何か
 9.2 ゲームと労働

第V部 法と軍事

第10章 構成的社会契約論
 10.1 問題の所在
 10.2 構成的社会契約への道
 10.3 構成的社会契約試論
 10.4 私が政府である社会

第11章 敵
 11.1 シュミットの銀河系
 11.2 オートポイエーシスと友敵論
 11.3 公敵なき社会

終章 生態系としての社会へ

『ラッセルの哲学[1903-1918]センスデータ論の破壊と再生』

[ラッセル] ブログ村キーワード

髙村夏輝の『ラッセルの哲学[1903-1918]センスデータ論の破壊と再生』が無事に発売されていた。ちょっと前に刊行予定に出ていたのに、いつの間にか消えていたのでどうなったのかと思い心配していたのだが、一安心という感じ。

まあ、別に利害関係も面識もないけど、本書の内容には興味があったので、無事に出版されたことは本当に嬉しいことだと思う。

翻訳ではない髙村夏輝の単著としては初めての本だったと思うが、気合入ってる感じ。装丁も洒落てる。



以下目次。

まえがき

Ⅰ 論理的原子論―「ないもの」と実在

第1章 前史―『数学の諸原理』の存在論
 1.1 関係の実在性をめぐる論争
 1.2 『数学の諸原理』の意味論と存在論
 1.3 『数学の諸原理』の存在論の問題点

第2章 「不完全記号」の学説
 2.1 記述理論
 2.2 無クラス理論とタイプ理論
 2.3 多項関係理論
 2.4 『外界の知識』以降の不完全記号の学説
 2.5 「不完全記号」概念にまつわる注意点

第3章 論理的原子論の体系
 3.1 実在の秩序
 3.2 「ないもの」の秩序とその構成
 3.3 不完全記号の学説と哲学の意味

Ⅱ 哲学的方法論としての「分析の方法」

第4章 基礎づけ主義的解釈とその批判
 4.1 基礎づけ主義的解釈
 4.2 基礎づけ主義的解釈の認識論的困難
 4.3 意味論的還元主義としてのセンスデータ論とその批判
 4.4 基礎づけ主義的解釈とテキストとの食い違い
 4.5 基礎づけ主義的解釈による言語論に対する疑問

第5章 「分析の方法」と認識論的批判への応答
 5.1 「分析の方法」とは何か
 5.2 外界問題と「分析の方法」
 5.3 「論理的に完全な言語」とは何か
 5.4 センスデータ論に対する認識論的批判への応答

第6章 感覚・知覚・思考の理論
 6.1 「分析の方法」をめぐる困難
 6.2 面識概念と多項関係理論の再考
 6.3 感覚と知覚の理論
 6.4 概念的思考の形成と不完全記号の学説
 6.5 言語・意味に関わる批判への応答

Ⅲ 外界問題と二つのセンスデータ論

第7章 代表象的センスデータ論
 7.1 「相反する現れ」という問題
 7.2 代表象説的解決
 7.3 「物質について」と代表象説の困難
 7.4 「新しい代表象説」の可能性

第8章 構成的センスデータ論
 8.1 解決されるべき二つの問題
 8.2 日常的事物の構成
 8.3 物理的対象の論理的構成
 8.4 二つの構成の関係
 8.5 知覚の因果説との対決
 8.6 構成的センスデータ論とコミュニケーションの理論

結語
参考文献
あとがき
事項索引
人名索引

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