[EU] ブログ村キーワードEUを理解するために格好の書籍ですね。
個人的にはヨーロッパのコーポレートガバナンスについて知ることができたのが良かったですね。
バブル崩壊後の日本では大量の法改正の末に会社法が独立するなど、コーポレート・ガバナンスを巡って紆余曲折を重ねてきた歴史があります。
その中でアメリカの制度をよく研究し、大量に法制度として取り入れてきたわけですが、EUのそれはアメリカとはまた違った視点から制度設計されており、興味深いです。
シリーズ激動期のEU刊行にあたって[吉井昌彦]
はしがき
第1部 EUの政策と産業
第1章 EUにおける人的資本強化策[久保広正]
1.はじめに
2.「欧州2020」の概略
3.ボローニア・プロセス
4.コペンハーゲン・プロセス
5.おわりに
第2章 ユーロ危機――教訓と解決策[フランシス・ローリンソン]
1.はじめに
2.危機の起源
3.管理機構の執行における厳正さの欠如,協定の改訂
4.危機の始まりと実施された対策
5.おわりに
第3章 EUにおける労使関係――VWの事例[ホルガー・ブングシェ 岡本丈彦訳]
1.はじめに
2.EUにおける労使関係:VWの事例について
3.VWにおける労使関係:ヨーロッパの共同決定への道
4.おわりに:VWモデルの将来性――EUの見本たりえるか?
第4章 フォルクスワーゲンの「社会的」ブランド戦略――ランボルギーニとのモジュール型経営(MQB戦略)を中心に[清水一之]
1.はじめに:本章の問題意識
2.理論的背景
3.VWの戦略
4.おわりに
第5章 EUにおける再生可能エネルギー政策と「ポーランド問題」[市川顕]
1.はじめに
2.EU再生可能エネルギー促進指令とその成立過程
3.ポーランドにおける再生可能エネルギー政策
4.2020年までのポーランドにおける再生可能エネルギー
5.エネルギー・ロードマップ2050をめぐるポーランドの抵抗
6.おわりに
第2部 コーポレート・ガバナンスと経営理論
第6章 ヨーロッパ型企業モデルとコーポレート・ガバナンス[海道ノブチカ]
1.はじめに
2.ドイツのコーポレート・ガバナンス・システムの特徴
3.取締役会
4.監査役会
5.ドイツ・コーポレート・ガバナンス・コーデクス
6.おわりに
第7章 ドイツのコーポレート・ガバナンスと共同決定[風間信隆]
1.問題の所在
2.ドイツ型コーポレート・ガバナンスと共同決定
3.民間大企業における共同決定とコーポレート・ガバナンス
4.「企業の利益」と労働者代表の利益
5.おわりに:金融・経済危機と共同決定の現代的意義
第8章 ドイツのコーポレート・ガバナンスと資本市場[松田健]
1.はじめに
2.ドイツの企業統治モデルの特徴
3.グローバル化と市場志向的企業統治概念の台頭
4.金融危機とドイツの企業統治:経営者報酬のあり方をめぐって
5.おわりに
第9章 ドイツにおける経営学理論の動向[梶脇裕二]
1.はじめに
2.ドイツ語圏経営学会の最近の動向
3.実践性への挑戦
4.理論と実践の真の融合を目指して:むすびにかえて