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『自律の創成 近代道徳哲学史 』シュナイウィンド

[自律] ブログ村キーワード

「近代道徳哲学史」ってタイトルがピッタリのシュナイウィンドの大著。
こんなすごい本が出てくるのかと思ってびっくりした記憶がある。
1000ページを超えるあまりの暑さに驚かされたよ。
叢書ウニベルシタスは本気だなと思って、ちょっと感動した。

てか、本書って箱入りなんだよね。
分厚すぎて、たぶん箱入りじゃないとうまく持ち運べないレベルw

個人的にこういう本は長く売れて欲しいんだけど。せめて研究者はこれくらい押さえておいてほしい。

以下、目次。

日本語版への序文
 序文
 謝辞

 序論
第1章 近代道徳哲学史のさまざまな主題
1 道徳哲学と社会変化
2 道徳と自己統治
3 道徳と宗教
4 道徳、認識論、道徳心理学
5 本書の見取図

 第一部 近代自然法の興亡
第2章 自然法──主知主義から主意主義へ
1 自然法理論の諸起源
2 聖トマスの自然法道徳
3 主意主義における意志と善
4 ルターの二王国
5 ルターの主意主義
6 カルヴァンの人文主義的主意主義

第3章 宗教を無視する──共和主義と懐疑論
1 ヴィルトゥと巧妙な君主
2 自己統治する共和国
3 ピュロン主義の再発見
4 モンテーニュ──懐疑論と信仰
5 モンテーニュの基準
6 モンテーニュ風の倫理?
7 シャロン──折衷的懐疑論
8 戦争と道徳

第4章 自然法の再表明──スアレスとグロティウス
1 スアレス──法における意志と知性
2 スアレス──法とその公布
3 スアレス──服従の動機
4 グロティウスと宗教信仰
5 グロティウスの問題設定
6 「たとえわれわれが認めるべきだとしても……」
7 徳の不十分性
8 権利と共同体

第5章 グロティウス主義の極限──ホッブズ
1 欲求と紛争
2 心理学から道徳へ
3 実践における道徳
4 ホッブズの主意主義

第6章 愛の道徳──カンバーランド
1 法としての愛
2 愛の法の位置づけ
3 自己愛から仁愛へ
4 神、法、義務
5 道徳における合理性
6 無知と服従

第7章 重要な総合──プーフェンドルフ
1 道徳的実体
2 道徳上の善と自然の善
3 自然法についての知識
4 完全な義務と不完全な義務
5 法と責務
6 プーフェンドルフの主意主義の意義

第8章 近代自然法の崩壊──ロックとトマジウス
1 ロックとグロティウス的問題設定
2 道徳学の要素
3 科学としての道徳
4 ロックの主意主義
5 道徳における啓示と理性
6 自然法に関するロックの初期の著作
7 正義と愛
8 主意主義と経験主義的道徳
9 トマジウス──主意主義の拒否
10 義務と助言
11 法と道徳の分離

 第二部 完全論と合理性
第9章 近代完全論の諸起源
1 キリスト教化されたストア哲学──デュ・ヴェールとリプシウス
2 チャーベリーのハーバート──宇宙と共通観念
3 ハーバート──共通観念、道徳、宗教
4 デカルトの主意主義
5 デカルト──無知と徳
6 デカルト──幸福、情念、愛

第10章 神への道──Ⅰ ケンブリッジ・プラトニスト
1 ウィチカット──宗教の核としての道徳
2 ジョン・スミス──完全性、愛と法
3 モア──愛の公理
4 カドワース──倫理の形而上学
5 ケンブリッジ・プラトニズムと自由意志

第11章 神への道──Ⅱ スピノザとマールブランシュ
1 スピノザ──目的なき世界における倫理
2 英知と善き人生
3 スピノザの社会
4 マールブランシュ──悪と神の一般意志
5 秩序、徳、幸福
6 功徳を得ること
7 マールブランシュの道徳

第12章 ライプニッツ──反革命的な完全論
1 最善の可能世界
2 自由と理性による決定
3 愛、正義、完全性
4 プーフェンドルフへの異議──法と意志
5 プーフェンドルフへの異議──正当化と動機

 第三部 自立した世界に向かって
第13章 救済なき道徳
1 ガッサンディによるエピクロス主義の復権
2 自由意志と神の理解不能性
3 道徳と隠れた神
4 ニコル──利己心の巧妙
5 ベール──宗教と有徳な無神論者

第14章 徳の復興
1 徳と法
2 ユートピアにおける徳
3 ハリントンの空虚な市民
4 シャーフツベリの政治学
5 情念の多様性
6 道徳感情、主意主義、懐疑論
7 徳、幸福、完全な市民

第15章 道徳の厳格さ──クラークとマンデヴィル
1 自由意志と行為の理由
2 数学的道徳
3 道徳と理性的行為者
4 最善の可能世界における道徳
5 キリスト教の必要性と道徳
6 マンデヴィル──自然化された道徳
7 本性〔自然〕に反する道徳

第16章 愛の限界──ハチスンとバトラー
1 カーマイケル──スコットランドのプーフェンドルフ
2 ハチスンによる仁愛の道徳
3 道徳と感情
4 理性、動機、打算
5 バトラー──人間本性の複雑さ
6 良 心
7 自己愛、仁愛、道徳
8 神と道徳

第17章 ヒューム──自然化された徳
1 感情の学としての道徳哲学
2 欲求、信念、行為
3 是認の法則
4 人為的な徳と自然な徳
5 義 務
6 ヒュームと古典的共和国
7 道徳と宗教

第18章 父なき世界に抗して
1 感情論、懐疑論、新合理論
2 プライスの直観論
3 直観と動機
4 道徳と摂理の配慮
5 アダム・スミス──感情論の再表明
6 力を失った道徳哲学
7 リード──能動的力能
8 明白なものを擁護する──直観的公準
9 自由と道徳
10 リードの遺産

第19章 自己愛の気高い効果
1 観念連合と功利
2 神と最大幸福
3 利己主義と改革──エルヴェシウスとドルバック
4 ベンサム──自主した世界における道徳の作成
5 サド──腐敗した社会における自己愛

 第四部 自律と神の秩序
第20章 完全性と意志──ヴォルフとクルジウス
1 ヴォルフ──体系の必要性
2 ヴォルフの心理学
3 ヴォルフの倫理学
4 敬虔主義に関する注解
5 クルジウス──自由意志の重要性
6 自由と徳
7 道徳と神の意志

第21章 宗教、道徳、改革
1 ヴォルテールと主意主義
2 ラ・メトリ──無神論を解き放つ
3 ディドロ──理論なき道徳
4 ルソー──道徳の起源
5 人間本性の変化
6 古典的共和国に向かって
7 仲裁なき摂理

第22章 自律の創成
1 道徳法に向かって
2 ルソーの影響について
3 神義論と道徳
4 神義論と自由
5 理性と感情
6 道徳と二つの世界

第23章 道徳哲学史におけるカント
1 神との平等
2 自己統治から自律へ
3 意志と欲求
4 自然法、義務、道徳的必然
5 倫理学の諸方法
6 徳、愛、完全性

 エピローグ
第24章 ピュタゴラス、ソクラテス、カント──道徳哲学史を理解する
1 ソクラテス説
2 ピュタゴラス説
3 啓示と理性
4 カントとピュタゴラス説
5 道徳哲学の目的は単一か
6 道徳哲学における連続と変化
7 道徳哲学の進歩

 原注
 訳者解説 カントへの道の多様性──シュナイウィンドの方法について
 監訳者のあとがき
 参考文献
 事項索引
 書名索引
 人名索引

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