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『経済ジェノサイド フリードマンと世界経済の半世紀』中山智香子

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中山智香子『経済ジェノサイド フリードマンと世界経済の半世紀』は、平凡社新書の1月の新刊。以前にも紹介した『入門 日本近現代文芸史』も1月の新刊だったわけで、先月は個人的にかなり当たりだった。

やるな平凡社! その調子で品切れになってる平凡社ライブラリーの社会史やアナール学派歴史学の名著を増刷してくれ!

それにしても、スティグリッツとかフリードマン、ガルブレイズ、ケインズetc.経済学に詳しくなくても名前くらいは知っている人々が勢揃いですね。

そういう意味では、経済学の初心者でも案外とっつきやすいかな?



序章 経済学のオフリミッツ
スティグリッツの『ショック・ドクトリン』批判
経済の領域は独立か
冷戦的対立図式をずらす
二つの「人間」概念
「戦後」の原風景
第一章 何のための市場形成か──チリのクーデターと経済政策
1 シカゴ・ボーイズとしてのフランク
シカゴ大学とフランク
ラテンアメリカのフランク
2 チリの経済ジェノサイド
フランクの公開書簡
チリの「軍産学メディア複合体」
ショック・ドクトリン
3 「主義(イズム)」としてのフリードマン主義
フランク、ラジオに出演する
フリードマン主義=新自由主義の国家がめざすもの
自由主義世界のスタンダード
4 ノーベル経済学賞と「実験室」
フリードマンへの賛否両論
その後のフランク
「実験室」としてのチリ
チリがグローバル世界の模範に?
第二章 社会的責任か、成長か──市場原理の例外としての企業
1 あらためまして、フリードマン主義
新自由主義の「敵」
政府批判の論点リスト
フリードマン地球くん
2 転換点・一九六八年?
徴兵制廃止
企業の社会的責任
実業家の事情
3 「変人」ガルブレイス
ケインズ主義者? ガルブレイス
ロビンソン女史のイーリー講演
ガルブレイスと『新しい産業国家』
利潤極大化仮説をひきずり落とす
「成長」という目標
公共支出としての国防
経済学批判へ
4 論争の舞台はグローバル・メディアへ
ガルブレイス批判の行方
ポピュリズムの萌芽
カルチュラル・スタディーズの視点
間奏  経済学の分岐点で
反全体主義の思考停止
「私は反対した」ならよいのか
ヴェトナム戦争とアントロポス
権威で組み敷くフマニタス?
ノーベル経済学者の「貢献」とは何か
第三章 誰もそれを止められない──市場原理の例外としての貨幣
1 変動相場制──おカネでおカネを買うという仕組み
変動相場制とフリードマン
市場の事情
ブレトンウッズ体制の歯止め──おカネとモノ
2 貨幣主権のタガが外れる
ユーロダラー・コンフィデンシャル(極秘)
戦後の「大英帝国」
フリードマンの誤算
広がる「軒下」市場
タックス・ヘイヴンとアメリカの敗北
税はコストなのか
3 国家は何をやっているのか──溶けてしまったアイスランド
後の祭り
祭りの後
問題はアイスランドにとどまらない
おカネの奴隷の経済理論?
第四章 給料だけでは不十分?──所有者社会の夢と年金
1 社会保障も自己責任のフリードマン主義
フリードマンの一律税率の構想
社会保障と自己責任
イギリスへのショック・ドクトリン
株主になる!(という社会主義?)
チリの年金基金改革
2 ドラッカーの年金論とニューヨークの財政危機
ドラッカーの『見えざる革命』
企業の社会的責任としての年金基金
年金基金社会主義
裏目に出た野心
ドラッカーの主張の時代背景──ニューヨーク市の破産
レント資本主義
レントを生む元手を探せ
I ? NY(アイ・ラヴ・ニューヨーク)
3 新自由主義の行方
根拠なき熱狂
チリの年金改革のグローバル化
反論するスティグリッツ
新自由主義の終焉
終章 危機の時代にたたずむ
1 持続的自由とは、自由を耐え忍ぶこと?
「市場形成」の事例と理論の現実
フリードマンを叩いていればいいわけではない
企業は誰のものか
自由は耐え忍ぶもの
2 アントロポスと不服従
ショック・ドクトリンを超えて
アントロポスの思想的源泉
経済人類学
グローバル世界をとらえ直す

あとがき
参考文献

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